2008年11月23日日曜日

逆張りができなくて一泊二日ができるのか

最近検証くんの発売元であるIIJが頻繁に「一泊二日型」の情報を流しているせいか、検証くんユーザの間ではその話題で持ちきりのようです。

新しいことに興味を持つのはそれはそれでよいかと思うのですが、例えばそれが「逆張りはもうダメだ、これからは一泊二日だ」などという短絡的な考えで乗り換えようとしているのであれば、逆張りでの失敗をもう一度、一泊二日型で体験することになると思います。それもとてつもなく大きな。

理由はいくつかあります。

ひとつには、逆張りストラテジーよりも一泊二日のストラテジーの方が難易度が高いこと。IIJが運用インタフェースを公開するといっていますが、そうだとしても、逆張りよりもさらに短期で回転する一泊二日はハイリスクハイリターン型であり、そのリスクをどううまく扱うかが勝負の分け目になろうかと思われます。逆張りのリスク管理もできない人が、はたして一泊二日で可能なのでしょうか?

二つめは、そうしたマインド状態こそが、システムトレードにおいて有害であるということ。システムトレードはあくまでも淡々とトレードをします。であれば、なぜあなたは「もう逆張りはダメだ」という心理状態に陥ったのか。その理由を、冷静になって考えてみる必要があります。

ほかにも、マルチストラテジーがリスク分散には有効であるという考え方は非常に合理的ですが、長期的に有効であると検証されている逆張りストを簡単に捨てるのはどうかというのもあります。マーケットインパクト云々という意見もあるかもしれませんが、それは検証されましたか?

ある意味、今回の下落は非常にチャンスなわけです。データはそろってきたわけですから、今回の下落でも耐えられる逆張りストが構築できたなら、今後数年から長ければ十数年は、そのストラテジーで稼げる可能性があると思います。

以上の理由から、僕はもうしばらく基本である逆張りのスト構築に専念するつもりです。検証くんだけでは不十分なので、独自の検証プログラムも開発中です。

逆張りがちゃんとできて、利益が出せるようになったら、一泊二日にも当然チャレンジすることになるでしょう。

急がば回れ。まどろっこしいように見えますが、この手順が一番の近道のような気がします。

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